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孔子先生の伝えたかったこと

はじめに

中国の古典『論語』が生まれたのは今から2,000年以上も前のことです。

当時は戦乱に明けくれた時代でした。

しかし、儒教の学祖たる孔子は、世の中が乱れているからこそ人として歩むべき「道」を学ぶことが大切だと説きました。

孔子

孔子の生きた時代、学校には一部の人しか通うことができませんでした。

しかし孔子は、学ぼうと姿勢のある者は身分にかかわりなく、すべての人に教育を受ける機会を与えようと努めました。

孔子が死んだあと、弟子たちは孔子の人柄や教えを伝える言葉を集め、『論語』という形でまとめ上げました。

学び続ける喜び(説び)

そんな『論語』は、第一篇はこのような言葉から始まります。

【原文】

子曰。學而時習之。不亦説乎。有朋自遠方來。不亦樂乎。人不知而不慍。不亦君子乎。

【書き下し文】

子曰く、学びて時に之を習う。亦説(よろこ)ばしからずや。朋有り(ともあり)、遠方より来る。亦楽しからずや。人知らずして慍(いきど)おらず、亦君子ならずや。

現代語訳や私の解釈は別に譲るとして、さて、弟子たちは『論語』を編纂するにあたり、どうしてこの言を第一篇に選んだのでしょう。

弟子たちが孔子から学んだもっとも大切なものは「学び続けること」、そして、「学びを通じて人生を豊かにすること」だったのではないでしょうか。

「君子」

『論語』には「君子」という言葉がよく出てきます。私は、「君子」とは学び続け「道(品位と道徳)」を求め続ける人という意味だと考えています。

少々とっつきにくいかもしれませんが、

  • 【原文】を通じた漢字の美しさ
  • 【書き下し文】を通じた音の美しさ
  • 【現代語訳】を通じた意味の美しさ
  • 【私の解釈】を通じた理解の入り口

をお示しできればと考えています。

一緒に『論語』の世界を愉しみましょう!

山川義人(やまさん)
山川義人(やまさん)https://lit.link/wellbeingyama3
首都医校非常勤講師、moxafrica、(株)ケアクル 鍼灸師、鍼灸教員資格 1976年生まれ、埼玉県さいたま市出身。 東北大学文学部で哲学(西洋哲学、ドイツ観念論)を専攻した後、NTT東日本に入社。遠隔医療システム構築や動画配信事業、法人事業企画に従事。 上司や友人知人を自殺で失い、メンタルヘルスで悩む人の多い社会を憂い、脱サラ後、鍼灸免許/鍼灸教員免許を取得。 現在は専門学校で教鞭をとる傍ら、moxafricaでの活動や日本人鍼灸師の海外チャレンジのサポートを通じて、日本鍼灸および日本人鍼灸師の海外輸出支援を主に活動。 趣味はサーフィン。 将来の夢は、育成した後進を日本中・世界中に輩出し、教え子の様子を見るという言い訳のもとに日本中・世界中を旅すること。
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