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美容鍼灸について知っておきたいこと その1.「美容鍼灸」の表記について

美容鍼灸には注意事項がたくさん

芸能人や著名な方々のSNSやブログに、顔にたくさん鍼の刺さった写真が投稿されているのを目にして、おそらく多くの方が美容を目的とした鍼灸施術の存在をご存じだと思います。そして、これまで様々な美容法に手を出されてきた方々は、きっと興味をお持ちだと思います。ただ、その施術を受ける際に、注意していただきたいことがいくつかあります。そのため、タイトルを「その〇」と表記しました。現時点で〇回続くのかは未定ですが、「そうだったんだ!」「知って良かった!」と思っていただけるお話が提供できればいいなと思っております。楽しみにしていただけると嬉しいです。

美容鍼灸という表記

さて、さっそくですが、鍼灸師による美容目的の施術として、タイトルに「美容鍼灸」と表記しました。市中では、「美容鍼(または美容はり)」という表記の方が多いように思います。表記を「鍼灸」ではなく「鍼(または、はり)」にとどめている意図は、おそらく「灸」は行わないから、ということだと思われます。私が「鍼灸」と表記しているのは、「鍼灸師が行う施術」という意図で用いています。今後、私が提供させていただく記事の前提としてご理解ください。

施術部位は顔に限りません

さて、「美容鍼灸」という表記は必ずしも灸を用いることを示すものではないですが、美容鍼灸で灸を施術する場合はあります。灸を施術する場合がある、ということに驚かれた方は、美容鍼灸に対する先入観をお持ちである可能性があります。顔に関する美容に灸を使う?顔にお灸するの?という発想なのかと思います。これは、美容に限らず、鍼灸全般に対して誤解があることに起因すると思います。鍼灸施術では、顔の美容が目的であっても、顔に施術するとは限らないです。痛いところや症状の発症部位に施術するとは限らないのです。もちろん、顔、痛いところ、症状の部位に直接施術することは多々あります。その点では、顔にお灸をする鍼灸師もいます。

顔の美容が目的なのに顔に施術しない理由は、今後の記事でお話ししたいと思います。顔にお灸することもあることについても、今後改めてお話しいたします。今回のお話は、これから何回かに分けてお届けるお話しの導入部分でしたが、すでに少しでも、「知って良かった!」と思っていただけていたら嬉しいです。

りえぞう
りえぞう
兵庫医科大学 臨床疫学 はり師 きゅう師 大学卒業後、大学医学部の医局秘書として勤務し、勤務+学業ののち2005年はり師・きゅう師取得。2008年教員養成課程を修了し、履正社医療スポーツ専門学校の常勤講師となる。知識不足を認識し、明治国際医療大学の修士課程へ入学し、2013年鍼灸学修士修得。その際の指導教員だった矢野先生(現学長)から、社会における鍼灸の意義についての考え方に深く感銘を受け、その分野をさらに追究すべく、医学部博士課程入学(兵庫医科大学)。2020年履正社を退社し、兵庫医科大学臨床疫学の研究室に研究員として就職。2022年医学博士修了。世に鍼灸を適切に広めることがライフワーク(になる予定)。
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