はじめまして、元うつ病鍼灸師のまなです。私は以前、うつ病・パニック障害・双極性障害と色んな診断名が付きながら8年間の時間を過ごしてきました。現在は元気になり症状は強くは出ず、ちょっと気付きやすく、ちょっと空気を読みやすく、ちょっと不安になりやすいという性格と付き合っています。
そんな私が鍼灸によって体調不良を改善し、これを勉強すれば生きていけるかもしれない、と鍼灸の専門学校に通い始めてすぐに出てきた「心身一元論」という言葉。
「心と身体は1つだよ」という思想が東洋医学にはあるという事で、現代医学では全ての症状が「ストレス」で片付けられ、検査をしても「何もない」私の不調が始めて認められた気持ちになりました。
当時の私は、数字でも画像でも検査に現れないこの不調は、自分が作り出した妄想、心の病=弱いんだ、と自分を責めていました。しかし、心の不調は身体に現れ、身体の不調は心に現れる。鍼灸師になった今としては、ごくごく当たり前の事だったなと感じています。
例えば、明日何か重要なプレゼンがあるとします。その際、体は緊張し、頭がその事でいっぱいになって喉が詰まるような感じになる。眠れなくなる方もいるかもしれません。心だけの反応ではなく、身体にも表出するのは当たり前の事なのです。
この時大事な事は、それは「ダメな事」ではないという事。
緊張し、脳を興奮させて交感神経を優位にする事により明日のプレゼンに向けて戦闘態勢に入っているだけなのです。つまり、身体は心の状況を察知してベストな状態に持っていっているのです。それに対して「ダメだな」と感じるラベリングをしているのは、一体誰なのか。より緊張が強くなると、「みんなやっているのに」「どうして私ばっかり」「やっぱり引き受けなければよかった」などと自分や周りを責めたり葛藤が産まれてきます。
そんな当時の私が知った、東洋医学の心身一元論。心と身体は繋がっていて、その状態はあなたをより良い方向に持っていく為のシステムなのです。自分の体は、自分の敵になる事は本来ないのです。